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当院は昭和35年に『市来保養院』という名称で現在地に単科の精神科病院として開業いたしました。
場所は、いちき串木野市の南部の湊町。すぐ近くには国道3号線が通っており利便性が良いことに加え歩いて数分で東シナ海にたどり着く温暖で静かな場所と立地条件にも恵まれております。
平成19年には病院の全面改築を果たし病院名も『みなと病院』へ改称、明るく開放的な病院に生まれ変わりました。病院名については “みなと” という言葉は船がゆっくり休み、また出発していくという意味があり当院で患者さまが心を癒した後、社会復帰を果たして欲しいという思いから生まれた名称です。
平成25年4月、昨今の少子高齢化による認知症の患者さまの増加に対応した認知症治療病棟を開設いたしました。近年、我が国は65歳以上の高齢者が年々増加の一途をたどり現在では4人に1人が高齢者となっております。加えて、いちき串木野市は国平均より一段と高齢化が進んでいるため認知症の対応は喫緊の課題といえます。
現在、入院治療の精神科病棟では薬物療法・精神療法・作業療法を中心に、認知症治療病棟では介護・薬物療法・リハビリテーション・合併症の治療を行い、外来では精神療法・薬物療法に加え外来作業療法・デイケア・訪問看護なども行いながら患者さまの社会復帰や自宅・介護施設での安定した生活に向け様々な形の精神医療・福祉サービスを展開しております。
最後に、当院が開設して半世紀以上が経ちます。その間、医療を取り巻く環境も大きく変化し精神科医療も社会復帰を目指した治療に加え福祉・介護も重視するようになりました。今後も串木野地区の精神科医療の拠点として地域に根差し住民に開かれた病院になれますよう各職種が連携し患者さまの社会復帰に向けた職務に励んで参ります。また専門的な知識と経験を活かした医療を提供し患者さまやご家族さまと様々な問題について一緒に考え可能な限り問題解決のお手伝いができればと思っております。
これからも、みなと病院をどうぞよろしくお願いいたします。
院長 福﨑 秀一